篠原 匡著 サブタイトルが「土佐の反骨デザイナー 梅原真の流儀」とある。
「・・・今後、世界はボーダレスにつながる。世界がフラットになればなるほど、日本は日本らしさを求められる。だからこそ、地方は都会を追いかけるのではなく、自分たちの足元を見つめ直し、明確なアイデンティティーを持たなければならないーー。梅原は「十和ものさし」でそう主張したのだ。」グローバススタンダードを叫ぶ人たちがたくさん居る。日本の中では東京スタンダードをいう人も居る。しかし、違う。自分たちの足元に宝がある。「・・・ものの見方をほんの少し変えるだけで新しい発想が生まれるということがよくわかる。」
「発想を変えよ!」などと大上段に言うと敷居が高く感じるが、脳みそをほんの少し揺さぶるだけで、発送が泉のようにわき出るということだ。」東京に勝たないといけない、コンビニに勝たないといけない、○○に勝たないといけない、のか?何もないと思っていても、実は足元にあるのに気がついていないだけということがある。映画「人生、ここにあり!」でも同じようなことを感じた。
「・・・地域の差異が商品になり、地域の個性が観光につながる。地域の独自性が産業になるとオレは考えちゅう。確かに、3億円、5億円の産業は国から見れば小さなもの。でも、この目線があかん。3億円が100個ある方が、100億円が3つよりずっと豊かやと思う。」
「地域の資源に価値を見出すのはその地域の人々である。企業の意義に価値を見出すのはその企業の人々である。自分自身の価値を見出すのは自分自身である。」
そう、自分のモノサシは自分で作ればいい。人が作ったモノサシで自分を計って比較して勝とうとすると無理がある。自分が価値と認める目盛りでモノサシを作って、自分が勝てる土俵で勝負すればいい。その価値が本当にあれば人に認められる。人も企業も同じこと。